トップページ > 交通事故あれこれ > 自動車と列車の事故の損害賠償

車や自転車に乗っていて、他の車やバイク、歩行者と接触するなどして「交通事故」を起こしてしまうこと、気をつけていても、およそ5人に1人の割合で起こっています。
またこのような「交通事故」のなかには「公共の交通機関」である電車との接触というものも起こっていますね。
ここでは自動車と電車の事故が起こったらどんな状況になってしまうのか、ということを解説します。

高架化を進める「開かずの踏み切り」。しかし…

電車の線路は一般的には道路と同じようなところに走っているため、踏み切りが多く存在します。
この踏み切りが朝や夕方のラッシュのときには、やっと上がったと思うと2秒ほどでまた下がってくるような場所も。
ドライバーもイライラしますし、これではせいぜい一台ずつしか踏み切りをわたることはできません。
こういったことから、電車の線路を高架化して、道路に踏み切りをなくしていこう、という動きが多くなっているのですが、やはり予算との絡みもありますのですぐに全部、というわけにはいきません。

踏み切りで電車と接触して電車を停めてしまったら…?

実際に踏み切り内で立ち往生してしまった自動車と電車が衝突し、大きな事故になって電車のダイヤを大幅に乱してしまったらどうなるのでしょうか。
やはり電車を停めてしまったこと、破損した電車の修理、復旧するための人件費など、すべての「損害を賠償」しなくてはなりません。
現実にそのような交通事故を起こした例を見ても、賠償額1億数千万円、2億円、といった単位になっているのです。
また、このとき死傷者が出ていた場合は、その賠償額はますます膨れ上がると考えなくてはならないでしょう。

「自動車保険」に入っている場合はどのような内訳に?

このような電車との事故を起こした場合も、任意加入の「自動車保険」に入っていれば、これだけの高額な賠償もカバーできます。
この場合は電車の修復にかかった費用については、「対物賠償」からカバーされ、死傷者が出ている場合は「対人賠償」から補償されることに。
しかしここでしっかりと確認しておきたいのは「対人賠償」はほとんど「無制限」で設定するかと思いますが、「対物賠償」に上限を設定していることがある、ということ。
自身が加入している「自動車保険」の「対物賠償」に上限を設定していた場合、これだけ高額の賠償の場合、カバーできない可能性でてきますので注意が必要です。